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2017.11.18‖
七夕話。一年後設定。
出先で携帯に打ち込んだので、一人称、二人称があやふやです。すみません。
一年生三人がきゃっきゃしてるのが好き!



「あ、見て見て! 七夕だよ、ハルちゃん、宗介!」
 商店街の中心に、にょっきりと聳えた笹を見つけて、長身の新は大振りな動作で指をさす。そんな従兄弟のはしゃぎように、悠人は大きく息を吐き出した。
「騒ぐな、新」
 そんな悠人の隣で目を凝らした宗介が、火に油を注ぐ。
「あ、短冊が書けるみたいだな」
「仙台のおっきいお祭りもいいけど、こういうのもいいよね! ね、ね、みんなで書いてこーよ!」
 子どものように目をキラキラ輝かせる新に、悠人の溜め息はいっそう深くなる。
「ダメだって言っても書くんだろ?」
 諦め半分の呟きに、新はガバっと悠人を抱きしめた。悠人の顔が鬱陶しそうに歪む。
「やったー! ハルちゃんやっさしー! 大好き!!」
「離せ、駄犬が!」
 悠人の口から、冥加の決め台詞と拳が同時に飛び出した。頬を殴られた新は、叱られた犬のようにしょんぼりして、とぼとぼと悠人と宗介の後ろを歩く。
 従兄弟同士の戯れを微笑ましく眺めていた宗介が、ふと思い出したように目を上げた。
「………そういえば、昔も、こうやってみんなで短冊書いたよね」
「ああ、そんなこともあったな。あのときも確か……」
「そうそう、俺が見つけたんだよ!」
 殴られたショックも何のその。すぐに立ち直った新が、自慢げにふたりの間から顔を出した。それを裏拳で容赦なく背後に追いやってから、悠人は肩を落とした。
「はぁ…。背ばっかり大きくなって、中身は全然変わらないな」
「ハルちゃん、ひどいー」
 恨みがましい新の声も、どこ吹く風だ。颯爽と肩で風を切って悠人は進む。そんな友人の真っ直ぐさに、答えが何だか知りながら宗介は尋ねた。
「なあ、ハルは願いごと、何て書く?」
「そんなの決まってるだろ」
 案の定、迷いのない返答があった。
「全国コンクール2連覇だ」
 はっきりと口にした悠人に、宗介は静かに笑う。一瞬だけ目を伏せて、真っ直ぐ前を向いた。もう、去年の自分ではない。
「うん、オレも負けない」
 宗介の言葉に、悠人も微笑む。ふたりで顔を見合わせて頷きあうと、いい空気をぶちこわすように新が割りこんだ。
「えー、つまんなーい。何か、もっとないの? 七夕だよ? 好きな人がいるとかさー!」
「じゃあ、至誠館は優勝狙ってないんだな?」
 楽しげに悠人が新を振り返る。そんな悠人に、新は口をへの字に曲げた。
「そんなわけないじゃん! 今年の優勝は俺ら!」
「天音も負けない」
 宗介も新と同じように堂々と宣言すれば、悠人は少し胸を張ってふたりを強い視線で射抜いた。その口は自信のあらわれか、勝者の余裕か笑みを刻んでいる。
「手加減はしないからな」
 悠人の言葉に、今度は新と宗介が顔を見合わせる。
 にやりと人を食ったような笑みを浮かべた新が、すっと背筋を伸ばして悠人を見下ろした。
「そんなこと言っちゃってー。足元掬われるのはハルちゃんかもよ?」
「余裕でいられるのも、今のうちだぞ」
 宗介も悠人の顔を覗きこんで笑う。
 挑発してくるふたりに向けて、あはは、と悠人が楽しそうに笑い声を上げた。
「そういうセリフは、うちの学校に勝ってから言え」
「うん、負けない」
「俺だって!」
 そんなことを言い合いながら、三人は同じ内容でありながら、三者三様の短冊を書き上げたのであった。
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2010.07.09‖コルダ3
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