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2018.04.27‖
カエル畑。広瀬×風羽。
前提条件でED後のネタばれ含む



 宿題を片付けるために、広瀬と風羽のふたりは風羽の部屋にいた。ふたりとも、基本的には真面目な人種なので、静かにノートに向かっていたのだが、しばらくしてから窓を叩く雨音に気づいて、風羽が顔を上げた。
「これは、広瀬くんのせいですか?」
「え?」
「雨が降っています」
 風羽の言葉に、広瀬は小さく息を吐き出した。
 自分の心が喜べば、それに比例して悪くなる天気のことなど忘れたいと言わんばかりである。
「わからないよ、そんなの」
 だからなのか、広瀬は投げやりに答えた。
「おや。では私と共にいるのは、お気に召さないと?」
「…………」
 はあ、と広瀬はまた息を吐いて、ペンを置いた。
「そうじゃなくて。今のはさ、何か、普通に降ってる雨みたいじゃない? 意識して降らせてるわけじゃないし、どこまでが俺のせいなのかって聞かれてもわからないってこと」
「ふむ」
 広瀬の解答に風羽は少し思案して、それならば、こんなのはどうだろうと、身体を乗り出した。
「え、ちょっ、菅野さん!?」
「雨脚が強くなりましたね」
 唐突に広瀬に抱きついた風羽は、窓に視線を当てて、次に広瀬に顔を向けた。
「これは、広瀬くんのせいですね」
 にこりと笑うと、頬を赤く染めた広瀬が視線を逸らした。
「……君が何を考えているのかわからないよ」
「愛情確認ですが」
 さらりと告げて、風羽は広瀬から離れようとした。風羽が確認したかったことは、それだけで証明されたから。
 だが、広瀬はそれを許さなかった。風羽が抱きついたとき以上の力で引き寄せて、腕の中に風羽をすっぽり収めてしまう。
「広瀬くん?」
 冷静沈着、いつだって落ち着き払っている風羽だったが、好きな人に抱きしめられて、ほんの少し動揺していた。驚いて広瀬を見上げると、広瀬は何かを含んだ笑顔でにこりと笑う。
「愛情確認っていうなら、普通はこういうことするんじゃないの?」
 言って、広瀬は風羽の頬に手を添えた。広瀬の目が艶っぽく光るのに、慌てて風羽は目をぎゅっと閉じる。果たして、予想通りに唇に暖かな感触が触れて、すぐに離れた。風羽は、思わず止めていた息を吐き出した。
 同時に、窓の外では、雨がますます激しくなっている。強い風と共に、バタバタバタと大粒の雨が窓ガラスを叩く。豪雨と言っても差し支えない様相である。
 その天候の変わり具合に、広瀬は疲れた顔を隠さず項垂れた。
「……キスでこれだもんな。あからさますぎるんだよ。こんなんじゃ、次に進んだらどうなるんだか…」
 独り言のような呟きに、風羽は首を傾げた。
「……次?」
「え、あ、いや! そこは忘れて! 忘れてくれて、全然いいから!」
 慌てる広瀬を尻目に、風羽は思考をめぐらせる。
「………」
「………」
「………」
「………」
「ああ! わかりました。性行……」
「言わないの!」
 ものすごい勢いの広瀬に口を塞がれて、風羽はその手の下でモゴモゴ続きを言うことになってしまった。
 しばらくそのままの体勢で睨み合っていたが、ふと広瀬が目もとを和ませて、風羽の口を塞いでいた手を取り払う。あはは、と楽しそうに笑って、前傾姿勢だったのを後ろに倒した。
「そんな君が好きなんだから、やっぱり俺って変わり者だよなぁ」
「それは、私に喧嘩を売っているのですか」
 むっとして尋ねると、広瀬は首を振った。
「違うよ。君でよかったなって話」
 意味のわからない返答をした広瀬は、ノートの上に置いたペンを取り上げて教科書を開き直した。
「さて、じゃれてるのも楽しいけど、宿題片付けなきゃね」
 何事もなかったかのように机に向かう広瀬に、風羽は釈然としない。
 だから、胸に浮かんだ提案を言ってみた。考えているようで、その実あまり考えていないところが、この菅野風羽の持ち味だった。ついでに言えば、思い切りもいい。
「広瀬くん」
「ん?」
 広瀬は取り掛かりはじめた問題から目を上げようともしない。それにも少しむっとした。人と会話をするときには、目を合わせるのが基本だと言っていたはずなのに。
「せっかくですから、試してみますか。次」
 だから、風羽の提案に広瀬が見せた表情には、溜飲が下がった。
 ただ、そのまま広瀬がフリーズしてしまったのは予想外だった。風羽は動き出す気配のない広瀬からの返答を待って、その場で正座し続けたのであった。


広瀬は幸せに!
あと風羽ちゃんかわいすぎてたまらんです。
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2010.05.14‖TAKUYO
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